「給料が低いから辞めます」
こう言われると、
多くの企業は「給与水準」の問題だと考えます。
しかし実際には、
同じような水準でも定着している会社と、辞めていく会社があります。
つまり問題は、金額そのものではありません。
本質は、「その給料に納得できているかどうか」です。
なぜ給料に納得できないのか
給与は本来、「評価の結果」です。
しかし現場では、
・なぜその金額なのか分からない
・どうすれば上がるのか分からない
・誰がどう決めているのか分からない
という状態になっていることが多い。
制度としては存在していても、
運用では「ブラックボックス化」しているケースです。
この状態では、
たとえ給与が上がっても納得感は生まれません。
よくある間違い
① 金額を上げれば解決すると考える
一時的に不満は減りますが、構造が変わらなければ再び不満は出ます。
② 評価制度を作れば安心する
制度を作るだけでは不十分で、運用されて初めて意味を持ちます。
③ フィードバックをしていない
評価の理由が伝わらないため、「なんとなく決められている」と感じられます。
給料に不満が出る会社の共通点
給与に対する不満が多い企業には、共通する構造があります。
評価基準が曖昧
何をすれば評価されるのかが分からない状態です。
評価が属人的
上司によって評価が変わるため、公平性が感じられません。
キャリアが見えない
将来どうなれば給与が上がるのかが見えません。
フィードバックが不足している
結果だけ伝えられ、プロセスの説明がありません。
納得感は「透明性」で決まる
給料の納得感は、
金額ではなく「透明性」で決まります。
・どう評価されたのか
・なぜこの金額なのか
・どうすれば上がるのか
これが説明できる状態であれば、
多少の差があっても不満は大きくなりません。
改善の方向性
① 評価基準の明確化
成果だけでなく、行動や役割も含めて評価軸を具体化します。
② 評価プロセスの見える化
誰が、どのように評価しているのかを明確にします。
③ フィードバックの仕組み化
評価結果だけでなく、理由と改善ポイントを伝えます。
④ キャリアパスの設計
どのステップでどの水準になるのかを示します。
⑤ 運用の一貫性確保
上司ごとの差をなくし、組織として統一した運用を行います。
中小企業で起きやすい課題
中小企業では、
・社長や一部の上司が決めている
・基準が言語化されていない
・感覚で評価している
といった状態になりやすい傾向があります。
これ自体が悪いわけではありませんが、
説明できない状態では納得感は生まれません。
まとめ
給料の問題は、金額ではなく納得感です。
そして納得感は、
評価制度とその運用で決まります。
もし、給与に対する不満や離職が起きている場合は、
水準を見直す前に、評価の仕組みを見直すことが重要です。
「なぜその給料なのか」を説明できる状態を作ることが、
定着率を高める第一歩になります。評価制度や給与設計でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。